★report★JICA中部なごや地球ひろば「はずむ!カラフルアフリカ展」
現在、JICA中部なごや地球ひろばでは、アフリカからやってきた色鮮やかなアート作品や写真パネルを紹介する「はずむ!カラフルアフリカ展」が開催中。
協力:株式会社バラカ
まず目に飛び込んでくるものは、アフリカン現在アート、ティンガティンガ。
このパッと目を引くカラフルなアート・ティンガティンガは1960年代末期にタンザニアで誕生しました。当時、アフリカ土産としてタンザニアの骨董品屋に並べられている絵画のほとんどがコンゴから来たものでした。そのことに疑問を抱いたエドワード・サイディ・ティンガティンガは6色のエナメルペンキを使い、自然豊かな故郷の風景を思いつくままに描き始めました。それがこのアートの始まり。
自由にのびのびと描かれた作品は北欧を中心に広く認められ、彼の亡き後も、弟子たちによってその作風や精神が受け継がれています。アジアや欧米とは違ったセンスが光りますね。
協力:株式会社バラカ
ティンガティンガは民話の挿絵にもなっています。なかなかシュールな作品もあるので、挿絵からどんなお話なのか想像してみるのも楽しいですよ。
こちらはタンザニアやケニアなど、東アフリカのカンガという布。縦110センチ、横160センチの長方形で、冠婚葬祭の衣装から、普段着、テーブルクロス、カーテン、シーツ、贈り物、ふろしき、バスタオル、寝巻き、赤ちゃんのおくるみや背負い布…などなど、カンガは生活のあらゆる場面で使われています。
その最大の特徴はカラフルで多様なデザインとスワヒリ語で描かれたメッセージ。相手にさりげなく見せたり、贈ったりすることで、心の中にあるメッセージを伝えるそう。
カンガはこのような仕立屋さんで売られていることが多いんだとか。お店によってデザインも全く違って選ぶのが楽しそうですね^^
こんな素敵な文化を持つ人々が暮らすアフリカは、どんな生活を送っているのでしょう。
「アフリカで想う」のコーナーではJICA中部オフィシャルサポーターの空木マイカさんがアフリカの国々で目にした風景や現地で活動する青年海外協力隊の姿、現地に赴いたからこそ感じた想いがSDGs(持続可能な開発目標)と絡めて紹介されています。
SDGsとは、2015年に国連サミットで採択された、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のため、2030年に向けた、17の国際目標のこと。JICAではこの目標の達成のために、アフリカを含め、世界中で多くの活動を行なっています。
その中の一つが母子健康手帳の普及。世界では妊娠・出産で命を落とす人が年間約29万人、5歳未満で無くなる子どもが59万人もいます。そこで母子健康向上のためにJICAが取り入れたのが、日本で生まれた母子健康手帳なんです。妊娠初期から乳幼児期まで母子が共に継続ケアを受けるための健康記録として、誰もが実践できる情報を伝えるツールとして、たくさんの母子に「生きる力」を与えています。
ちなみに、8月28日~30日には横浜で、TICAD(アフリカ開発会議)が行われます。TICADはTokyo International Conference on African Developmentの略でアフリカの開発をテーマとする国際会議。1993年以降、日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)、アフリカ連合委員会(AUC)そして世界銀行と共同で開催しています。
この機会に、様々な問題に直面しているアフリカの人たちのために、何ができるのか、考えてみては?
最後に、展覧会の会場で一際大きいこの絵は、日本とケニアの児童・生徒が一緒に作り上げた作品なんだそう。
「アートマイル国際協働学習プロジェクト」という、海外のパートナー校と、世界に訴えるメッセージを込めて一枚の壁画を半分ずつ描いて共同制作するする国際協働学習として作られました。インターネットを通じて、日本の学校と海外のパートナー校をつなぎ、デザインを話し合ったあと、先に日本で半分を描きます。それをパートナー校に送って残りの半分を描いてもらい、完成!描かれているものはもちろん、絵の雰囲気からも日本と海外の違いが感じられて面白いですよね。
今回の展示では、東海地方とアフリカの学校と共作した作品が1ヶ月ごとに紹介されます。どの国との作品が見られるかお楽しみに!
「はずむ!カラフルアフリカ展」は、JICA中部なごや地球ひろばにて11/10(日)まで開催!
【展覧会情報】
会場:JICA中部 なごや地球ひろば2階・パネル展コーナー
会期:〜11/10(日)
開館時間:10:00〜18:00
休館日:月曜日
※月曜日が祝日の場合は開館、翌平日が休館日